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A 通常、ヘリコプターは、有視界飛行が原則です。
最低の視程距離(前方の見とおせる距離のこと)が1.5qで、それ以下の時にはフライトすることができません。裏を返せば、見えていれば飛べるということになりますが・・
見えない場合の飛行方法として計器飛行(計器のみを頼りに飛行)というものがあり、旅客機などが利用していますが、ヘリコプターは禁止されています。
視界を妨げるものとして代表となるのが雲があります。雲の中に入って飛行すれば前が見えなくなって大変な事態になることからパイロットは絶対に入らないようにしています。

目の前に雲が・・
雲は、飛行中に見えますが、まだやっかいな目に見えない敵がいくつか存在しているのです。
その一つが、風です。その種類はさまざまですが、宙に浮き飛行するヘリコプターには大きな影響を与えます。
一定の風であれば強さが風速45m/sの中であっても十分飛ぶことが出来ますが、変動する風(息のある風)の中では、非常に飛びにくいのです。
危険要素を含んでいる風の種類として、乱気流と山岳波があります。乱気流は、空気の流れの中に渦が含まれる場合に発生し、その名のとおり空気の流れの中に乱れが存在します。山岳波は、風が真っ直ぐに山にぶつかり、その山を越えて風下側で急速に下降し強い乱気流を作り出すものです。
山間部を飛行する場合には、特に注意が必要です。
パイロットは、このような知識をしっかり身に付けていても、見えない敵は、我々の中に油断という形で存在することを忘れてはなりません。
飛行する場合は、慎重のうえにも慎重を期することが大切ですね・・・
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